初雪の追憶

冬のはじめの 雪のひとひら
手にすれば 願いごと 叶うときいた
子供時代の 小さなおまじない
叶うなら 戻りたい
幸福な愛の日々に

しまいこんだ 空色のストール
照れながら 微笑んだ
あの人を想う

もういちど もういちど
逢えますか…と願うのは
罪なのでしょうか?

雪の夜 ひとりきり
こんな夜は 思い出す
あなたのぬくもり

もういちど あの人に
出逢えたならば
今度は包んであげたい
あなたのせつない愛を

暖炉に揺れる あかい炎を
あなたとふたり 見つめてた 遠いあの日
あのときは 想像もできなかった
窓の外 舞う小雪
ひとりきりで見ることを

離ればなれの 二度目の冬の日
あの人はもう 見つけたかしら
新たなぬくもり

もういちど もういちど
逢えますか…と願うのは
罪なのでしょうか?

冬が去り 春が来ても
花咲けば 思い出す
あなたの笑顔

もういちど あの人に
出逢えたならば
「幸福(しあわせ)?」と尋かれるかしら?
懐かしいまなざしで

もういちど もういちど
逢えますか…と願うのは
罪なのでしょうか?

あなたなしの この冬は
星の詩(うた)も 哀しげで
人恋しくなる

もういちど あの人に
出逢えたならば
今度は素直に応えるわ
あなたの深い想いに