白い妖精

わたしだったかもしれないの
ピンクの瞳(め)をした ちいさな妖精(あなた)

静かに落ちる 時計の砂を
この手でそっと 受けとめるわ

秋の野辺 金色に光る
渡り鳥の 羽のように
真白き妖精の少女を
天の国へ導くように

秋の野辺 金色に光る
透明な露をふりまき
真白き妖精のために
天の国の門を開く

何も知らない
なのに誰より深い心
あなたの初恋

秋の野辺 金色に光る
豊かなる実りを抱いて
真白き妖精の少女の
幼い恋を満たすように

女の子なら 誰だって
いつかは知るのね 真実(ほんとう)の恋を

たったひとりの誰かのために
生命も神も超える想い

秋の野辺 金色に光る
丘に咲く花のように
真白き妖精のために
天の国の門を開く

秋の野辺 金色に光る
穏やかな午後の陽射し
真白き妖精の少女の
眠り顔を見守るように

何も知らずに
なのに誰より深い心
あなたの初恋

秋の野辺 金色に光る
透明な露をふりまき
真白き妖精のために
天の国の門を開く